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まんじゅうの表面に赤飯が被さったもの。
被さった赤飯が栗のイガのように見えることからこの名がある。
埼玉県の郷土菓子。
◆ 埼玉県鴻巣市(旧川里町)が発祥と言われ、羽生市や騎西町などを含む県北地域で祭りや祝い事の際に作られてきた縁起物。
もち米が高価なため、ボリューム感を出そうと赤飯の中にまんじゅう(この地は小麦の産地であった)を加えたのが始まりと言われている。
また、赤飯とまんじゅうをいっぺんに作って手間を省くという農家のお嫁さんの知恵から生まれたとする説もある。
◆他にもある「いがまんじゅう(いが餅)」
小麦粉ではなく米粉の生地で餡を包み、表面に色づけしたもち米をつけ蒸した菓子。
江戸時代の菓子売りの呼び声として、うぐいす餅や安倍川餅と並んで出てくる。今でも広島、滋賀、山形、秋田、愛知県などにある。(中山圭子著『和菓子の世界』)
(参考図書:農文協『聞き書 埼玉』、『日本の伝統食を考える会』で訪ねた埼玉県の人からの聞き書、ほか)
<贅沢なまんじゅう>
まんじゅう食べたや、赤飯も食べたや...という庶民の贅沢な願いから生まれたのかと思ったら、そうではなかった。小麦粉圏の地域ではもち米は貴重品だったとのだ。
初めてお目にかかったのは平成29年に「日本の伝統食を考える会・東京連絡会」で埼玉県を訪れた時のこと。
おやっ、まんじゅうが帽子をかぶっている!
栗のイガというよりも、赤飯の小豆が水玉模様のように見えたからだ。
口に入れれば、
赤飯のモチッ、続いてまんじゅうのフワァ、最後は餡のシトッで締めくくられる。
唐突にも思えたこの組み合わせは、以前にどっかで見かけたような...。
そうだ、富山駅前「と とやま」店内で赤飯が乗っていたパンがあった、あった!
(でも、こちらは最近売り出した商品らしい)
一見、ヘンテコリンとも思えるこのコラボは、
味わってみれば「盆と正月がいっしょに来たみたいな」いいとこ取りのまんじゅうだ。
そういえば、農水省選定「郷土料理百選」の一つにもなっている。
どうりで!
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