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柚子を使った料理や菓子。
柚干し(ゆぼし)、柚圧(ゆびし)または柚子飯などからきた言葉とされる。

古くは『 料理物語 』(1643年)にみられる、柚子の果肉をくりぬいて、みそ、生姜、胡椒、榧(かや)、ごま、杏仁(杏の種)などを詰めて蒸し、干し固めた「丸ゆべし」であった。
その後『 料理早指南 』四編(1822年)では柚子、みそ、砂糖に米粉が加わって、蒸し干しした餅菓子のように変わってきている。

「ゆべし」は米、味噌、それに古くから芳香と薬効が貴族文化に浸透した「柚子」の組み合わせだけに裾野は広く、全国にはいろいろな形が残っている。

例をあげると、
柚釜(実をくり抜いた柚子)に詰めものをして網の上で焼いて丸ごと食べたり、それを保存して堅くなったところで切って食べる「ゆべし」。

また、柚釜に入れて同じように作っても、ゆべしと言わずに「ゆず味噌」「焼き味噌」と言い、逆に、柚釜を使わないゆず味噌を「ゆべし」と呼ぶ地方もある。

長崎壱岐地方では柚子の皮を砂糖と醤油で煮た薬味用の「ゆべし」がある。

柚子が手に入りにくい地方では、柚子が入っていない「くるみゆべし」があり、よく知られている。

また、餅粉、砂糖、醤油、くるみをのせて固めた「ゆべし」と呼んでもいいような「つばきもち」もある。


(参考図書:岡田哲著『たべもの起源事典』、農文協『ふるさとの家庭料理』、同朋社『日本料理由来事典』松本栄文著『日本料理と天皇』ほか)

<珍味...珍しい味のこと>

アラ、これ、てるてる坊主?...ちょっと違う、かな。

和紙でくるんだ柚子をキュッと結んで、結んだその糸が上からぶら下がっている。
きれいなギャザーまで寄せて。
これじゃあ、てるてる坊主と見間違われても仕方ないな。

「ゆべし」だと明かすと、たいていの人は「これが?」と首をかしげる。
無理もない。
「ゆべし」というと、関東、東北地方でのおみやげ屋さんで見かける餅菓子を思い浮かべる人が多いからだ。私の周りには...。

一体どんな味なの?
中には、干した柚子の丸かじり?...と。
えっ!そんな豪快な食べ方があったら面白いな、と感心するような...。

百聞は一見に...、いや、一味にしかず。
K 先生から教わって持ち帰ったゆべしは、もう、1ヶ月以上もぶら下げているのだから、ちょうどいい塩梅に熟成されているでしょう。(上新粉、餅粉、八丁味噌、黒砂糖、柚子の皮、くるみ入りの丸ゆべし)

紐をほどいて一回り小さく褐色になったゆべしをうす〜く切って、ゆっくりと舌の上にのせる。そして、顔を見合わせる。

深い味わいがある...とでも言おうか、
お腹の足しにはならないけれど、酒のつまみや日本茶に合いそうな、しぶ〜い味。
だから、渋い顔をする人もいる。

それぞれの評価をもらって、てるてる坊主はご満悦。

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