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砂糖醤油で煮た岩茸(地衣類)を餡にしたまんじゅう。
信州佐久地方の郷土菓子。

岩茸は深山の岩壁にへばりついて生えるので、採取は命がけだと言われるほど。これを乾燥させたものが市販されているが、調理する際には一旦ゆでて揉み洗いをしてから酢のもの、刺身のツマ、椀種などに利用されることが多い。

(参考図書:長野県、小海町農産物直売所リーフレット。生きている日本のスローフード。読売新聞、日本の味。ほか)
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<市場の隅っこで‥‥>


わざわざ出かけるほどではないが遠回りしてでも寄って見たい、ミシュランガイド流に言えば★★に当てはまる産直市場がある。

その名は「グリーンファーム」。信州伊那、街道筋の畑の中にある。
産直市場といえば、地元野菜+ちょこちょこだと思って入口をくぐると、いきなりイナゴ、ザザ虫、蜂の子の佃煮、きのこ類などの信州の珍味?が目に飛び込んでくる。
骨董まがいの農機具、雑器など、いいもん、そうでもないもんが雑然と置かれていて、正に玉石混交。

別棟にはクジャク、合鴨、ダチョウ、ポニー、ヤギ、ウサギなどが。
熊までもいるとなれば、とっくにペットショップの域をはみ出している。

その店先の隅でおじさんが椅子に座って何やら黙々と手作業をしている。
寄ってみると脇にはビニールの大袋、はみ出した乾燥岩茸が顔を出している。

その山から一枚を取り出して机の上でゴシゴシ、台所のガス台用金ブラシと毛ブラシを交互にあてて岩茸の裏側にへばりついている細かい砂を取り除いていた。

そんなにゴシゴシして岩茸が割れない?と呟いたら、「なぁ〜に、コツがあるんだよ、コツが」続けて「こんくらいせにゃぁ、汚れがおちんよ」と。
手を休めて灰色とも黒色ともつかない汚れた手の平を広げてみせた。

採取の難しさに加え、市場に並ぶ前にこんな手間がかかっているのを目の当たりにすると、今までは高い食材故に手だしをしにくかった岩茸をすんなりと買ってしまった。

こんな貴重な食材をまんじゅうの餡にできるなんて、豊かだな~。

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