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リンゴのタルト。

20世紀はじめ、フランス・オルレア地方の町で小さなホテルを営んでいたタタン姉妹の失敗から生また菓子。


今も続く「オテル・タタン」によれば、
姉のステファニーがある日、忙しさのあまり慌ててリンゴだけを型に詰めてオーブンに入れてしまったので、とっさに伸ばした生地をのせてオーブンに戻したのだという。

焼けたところで皿をかぶせて返してみると、カラメル状になったリンゴの表面は香ばしく見事なタルトができあがっていた。


また、タルト生地の上にリンゴをのせて焼くはずだったのに、順序を間違えて先にリンゴを並べて焼いてしまったからとか、
焼き上がったリンゴのタルトをオーブンから出そうとした折に誤ってひっくり返してしまったから、などの説もある。


◆実際にはこのような裏返すタイプのリンゴや、洋ナシタルトはソローニュ地方でも古くからあったそうだ。


(参考図書: 林周作著『The Pastry Collection 』 河田勝彦『フランス郷土菓子』ほか)

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<眺めているうちに>

店のショーウインドーに吸い寄せられるように、道向かいから一直線に足を進めた。

ステンレスの小鍋がズラリと並んでいて、てんこ盛りになったジャガイモ?がガラス越しに見えたからだ。

実は、ジャガイモと思っていたのは櫛形に切ったリンゴで、小鍋たちは行儀よくガス火の上にかかっていた。

看板には「Tarte Tatin」の文字が楽しげに踊っていて、 生地をのばしていたパテシイエとガラス越しに目が合って軽くペコリ。


彼の手先の動きを追いながら次の工程が気になっていたら、そんな心のうちはとっくに読まれていて手まねで教えてくれた。

咀嚼すると、てんこ盛りのリンゴが鍋の半分まで煮詰まったら、上から円く伸ばしたタルト生地をかぶせて鍋ごとオーブンに入れる、のだそうだ。

教わった恩義?もあって、というよりも、このままじゃあ何だか尻切れとんぼで落ち着かない。

続きを見たくて、食べたくて、兎にも角にも店の中に入ろう!
せっかくの京都旅行だもの。

焦げた香りが漂っている店内で、運ばれてきたリンゴは黒褐色のキャラメリゼ。
そりゃ〜、もう!

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