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ボラの卵巣を塩漬けにして乾燥させたもの。
形が中国製の良質の墨、「唐墨」に似ていることからこの名がある。日本製の墨は直方体だが、長崎に輸入される中国製の墨は楕円形であった。
◆16世紀後半の天正年間(1573~1592年)、肥前(長崎県)に出向いた豊臣秀吉に長崎代官鍋島飛騨守(ナベシマヒダノカミ)が野母崎のカラスミを献上すると、秀吉はその美味に感激したという。秀吉にその名を尋ねられた飛騨の守が「ボラの卵巣」とはいわず、機転を利かせて「カラスミといいます」と応えてから以後その名で呼ばれるようになった。
◆江戸時代から肥前・野母のカラスミは、越前のウニ、三河のコノワタと並んで「天下の三珍」といわれた。
ボラは日本各地で見られるものの、長崎産のカラスミが高く評価されるのは10~11月にかけて長崎周辺に移動してきたボラの卵の大きさや成熟度合いがちょうどよいからだという。
◆カラスミの起源は古く、古代ギリシャやエジプトでも作られており、現在イタリアやスペイン産のもも輸入されている。
◆長野県、木曽地方に同名の郷土菓子がある。
米粉にくるみ、ゴマ、干し柿などを加えて切り口が富士山の形や、上端が凸の字形になるようにまとめて蒸篭で蒸したもので、長崎名物「からすみ」に形が似ていることから、名づけられた。

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