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信州・木曽地方の赤蕪の葉を乳酸菌だけで発酵させた漬物。

すんきは「すっぱい茎」という意味で、京都の「すぐき漬け」がなまったいう説もある。

海から遠く四方を山に囲まれた木曽地方では、塩は貴重品であった。
昔の人々は蕪は糠漬けや甘酢漬けとし、葉は塩を使わず乳酸菌発酵だけに頼って作る独特の漬物を考え出した。

元になる乳酸菌は前年に漬けた葉や、この地域に多いズミ(コナシ)の実やヤマブドウに付着しているものを利用した。また、土壌などから蕪菜について入ってきたのではないかともいわれる。

(参考図書:農文協『日本の食生活全集』、『信濃毎日新聞・記事』ほか)


<塩も使わないのに、漬物?>

塩分のとりすぎが気になる昨今、うってつけの漬物があった。
それが「すんき漬け」。

聞けば木曽地方で毎年2月頃に開かれる「すんき祭り」というのがあるという。
ならば、現地へ行ってみよう。

※※
道の駅にある「すんきまつり」の幟旗に誘われて吹きっさらしの特設テント場に向かった。
そこには、すんき入りみそ汁が客待ち状態だった。

フーフゥー!
先ずはお目当ての"すんき"に箸をつける。
ざく切りになった葉の根元は薄紫色で、見るからに浅漬けのようだ。

どう味わってみても、酸味のある漬物入りみそ汁としか思えないのに、塩を使っていないなんて...?

「すんきを発酵させる時にはコレに入れると失敗なくできますよ。」と作り手さんは側に積んである発泡スチロール箱を指さした。
さらに、「早ければ一日でできあがりますよ」と魔法のような言葉。

発泡スチロール箱の保温性が「すんき作り」に具合がよいというのだ。
それにしても、たった一日で?

※※
もしかして、白菜や野沢菜でこの味はできないの?と持ちかけると、

ダメダメ!
地元のスタッフたちが一斉に手を左右にふった。

どうやら、この手の質問はよくあると見える。
「み〜んな試して見たけど、この辺でとれる大滝蕪、開田蕪などの葉っぱじゃあないとね」と。

おらが町のおらが「すんき」の話題になると誇らしげなエッヘン笑顔が向けられた。

なるほど、そんじゃそこらの蕪の葉とはちがうという訳だ。


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