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コイ科の淡水魚。
中央アジアが原産地といわれ、アジア、ヨーロッパに広く分布する。緋鯉、金鯉、銀鯉、錦鯉は観賞用としてつくられた品種である。
語源についてはさまざまな説があるが、どれも確かではない。
すぐに太るので肥(コエ)、大位(タイ)に対比させて小位(コイ)というのもある。また、景行天皇が魚を媒介にして恋を実らせたという説話から、恋の意味だとする説もある。
◆鯉は繁殖力、生命力が強いので、中国では長寿・吉祥の象徴であり、また、仙人の乗り物とされた。中国の故事、登龍門(鯉の滝登り)はよく知られており、これに倣って日本でも縁起のよい魚とされている。しかし、中国では、滝を登ったのは鯉ではなく、実際にはチョウザメ科の一種カラチョウザメのこととされている。このチョウザメは体長2メートル以上にもなり、5列の骨板が走っていて中国の近海や河川に棲んで川の上流までさかのぼる。それを見た昔の中国人が龍門(黄河上流の難所)を登りきると龍になると考えた。これが登龍門の由来であるが、カラチョウザメは日本にはいないことから、鯉があてられた。
登龍門の故事にあやかり、日本では子どもの立身出世を願って端午の節句には鯉のぼりを飾る行事が室町時代から続いている。また、大和吉野川の上流には龍門という地名があり、この傍らを登った鯉は龍になるとの伝説もある。
◆古くから日本人に親しまれてきた魚だけに多くの伝説や俗信があり、乳の出がよくなる、百日咳にきく、などともいわれる。
◆一方、「結婚の祝儀に限っては鯉を用いない。これは鯉の腹部にある第五の鰭を"ことどめのひれ"といい、子を生み出さずに止めるに通じることからである。」との記載が『飲食事典』にある。
◆魚偏に里と書くが、「里」の字には「きちんと整理されて筋目がついている」という意味があり、鱗がきちんと並んで形のよい魚であることを表すという。

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