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葛粉(葛の根からとった粉)や小麦粉に砂糖と水を加えて練りあげた餅菓子。
蜜やきな粉をつけて食べる。
◆葛餅といっても葛粉が原料とは限らない
大きく分けると、関西では葛粉が主原料で、餅は透明感があり食感はプリプリ。
関東は小麦粉が主原料で、醗酵させて用いる。餅の色は灰色で不透明、食感はモチモチ。
また、沖縄ではさつまいもの粉に黒砂糖を加えたくず餅がある。
◆江戸時代から、小麦粉も使われていた
『料理物語』(1643年)や『御前菓子秘伝抄』(1718年)などの文献には「葛餅」は葛を原料とした餅とあり、この時代には葛が使われていた。
しかし、その後の『夜半の茶漬け(ヨワノチャヅケ)』(1788年)では小麦を原料にしていたことが書かれている。つまり、この時代から「葛餅」には葛だけでなく、小麦粉も使われていたということになる。(日本料理由来辞典)
◆醗酵した小麦粉を用いるようになったのは次のようないきさつがある。その昔、久兵衛という人が納屋にしまっていた小麦粉を嵐でぬらしてしまい、そのまま放置していたら醗酵してしまった。これを蒸してみたところ、独特の風味と食感のおいしい餅ができ上がった。
◆葛は昔、穀物の乏しい山間地方で普通に食べていたものが、後に菓子として広まったものといわれている。昔、奈良県の吉野に葛の根からとっ澱粉を食べており、この地方に住んでいた人たちは国栖人(クスヒト)と呼ばれた。

<びっくり!仰天>
東京・亀戸天神(カメイドテンジン)にある船橋屋は参詣客を相手に葛餅屋を開いた老舗で、小麦粉を醗酵させた、いわゆる関東の葛餅。葛餅というからには葛を主原料にしているもの、と思いこんでいた関西生まれの私は、これをはじめて見て口にした時には「えっ、これが葛餅?」とあまりの違いにびっくり仰天。
また、沖縄を訪ねると黒くて透明なくず餅に出会った。こちらは黒砂糖入りさつまいも粉が原料だという。それぞれの、それなりの味に出会って、凝り固まっていた「思い込み」
が少しずつほぐれていく。

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