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茶碗に盛りきりにした一膳かぎりの飯のこと。
神様あるいは決まった人を目的に盛り切りの飯を供したことからこの名がある。葬儀の出棺に先立って列席者に出す飯のことや、死者に供する飯(枕飯)のことも一膳飯という。
また、家を出て再び帰らぬ時に供するのは一膳の飯に限るのが古くからの習わしで、嫁入りの際の家族との別れの食事は一膳飯であった。これは二(フタ)たび家へ帰らぬという意味があった。
◆一膳飯は忌み嫌われる
このような風俗から、一膳だけで食事を済ませることは忌み嫌われていた。ことわざにも「一膳飯は食わぬもの」「一膳もので不調法」とある。また、葬式の際に豆腐汁を飯にかけて早食いする食習があったことから、飯に汁をかけけることも忌み嫌われた。
◆一膳飯屋
ご飯を茶碗や丼に盛りきって値段をつけて売ることも一膳飯といい、これに副菜をつけて商う店を一膳飯屋といった。一膳飯屋は江戸時代に街道筋の煮売り屋から発展したもので、粗末な(簡単な)食事を出すところでもある。
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<・・・とはいっても>
今ではご飯のおかわりをする人は少数派で、一膳飯がとやかく言われる時代ではなくなった。むしろ、世をあげてメタボ!メタボ!の大合唱で、飽食の方が忌み嫌われている。・・・とはいっても、これは文明国の話。世界に目を向けると、飢餓や栄養不足に苦しんでいる人たちが大勢いることは深刻な問題だ。
藤村の一膳飯といえば、高崎の「だるま弁当」や横川の「峠の釜飯」とならんで信越線では親しまれた駅弁であった。今では新幹線も通らなくなった小諸駅。売っているのだろうか。
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