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料理店などで「お茶」のことを指す。
これは花柳界のことばが元になっている。
花柳界ではお客さんがつかないで暇になった遊女は、茶臼で茶葉を挽かされていたことから、暇な状態を「お茶をひく」と言った。

このことから「お茶」ということばが嫌われ、代わりに煎じたばかりのお茶のことを示す「上がり花」略して「あがり」と言われるようになった。

◆ 料理の一つが完全に出来上がった時に用いられる「一丁あがり」や「あがりに醤油を加える」という仕上げのことばにも使われる。
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(参考図書:河野友美編 食品大事典。同朋社出版 日本料理由来事典ほか)

< 人も繋ぐ ちゃぶ台>

「こんにちは!」
玄関をガラガラと引くと「まあ、よく来たね〜」と。
上がり框に腰をかけようものなら、
「さあーさ、上がって、上がって、お茶でも飲んで行きな!」
導かれていつものちゃぶ台の前に座る。
年季の入った金色の急須から番茶が注がれ、続いて3センチ長さに揃えた野沢菜の古漬けが登場してきた。
添えられたのは箸でも楊枝でもなく、なぜか赤や黄、緑色のカラフルなプラスチック柄の姫フォークだった。

信州ではお茶のお供に野沢菜が定番だということは聞いていたが、それにとどまらず台の上には竹輪と季節野菜のにこじ(煮物)や煮豆などが瞬く間に並べられた。

湯飲み茶碗にまだ「半分も残っている」お茶なのに、「半分しかない」とつぎ足してくれる。

せっかくの熱いお茶なのに、つぎ足したのでは台無しじゃあない?と思っているのは独りよがりで、いつも充分なお茶が入っているのがおもてなしの常識だという。

箸を持った手が止まろうものなら、「さぁさ、あがって、あがって、遠慮はいらんよ」.
...いいえ、遠慮なんかじゃ、ありませんよ。
とっくにお腹は満たされているのに、笑顔に誘われた分だけは別腹に収まるらしい。

信州 佐久のおばあちゃんは、ひとつの時代をこんな形のコミニケーションでつないできている、今となっては貴重な存在だ。

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