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「最高のおいしさ」を表現するほめことば。
仏典の『涅槃経』によると「牛より乳(ニュウ)を出し、乳より酪(ラク)を出し、酪より生酥(ショウソ)を出し、生酥より熟酥(ジュクソ)を出し、熟酥より醍醐(ダイゴ)を出すが如し。醍醐は最上なり。」とあり、乳を煮つめていく段階で五味にそれぞれの名称をあてた。「醍醐」は乳の最終段階でやっとできる五味の最上とされ、醍醐のようにおいしい味という意味で「醍醐味」と呼ばれた。醍醐とは現在のチーズのようなものであったといわれる。
これが元になって食べ物に限らず盛大な催しや、豪快さ、何ものにも代えられない楽しさ、本当の面白さなどを表す言葉としても使われている。
(参考図書;中村幸平著、日本料理語源集。早川文代著、食後のひととき)

<醍醐には及ばすとも...>
醍醐とは一体どんな乳製品だったのか?想像の中にしかないと思えば、想いも膨らむばかり。
醍醐の一歩手前まで煮詰めた「蘇」というものが市販されていると聞いた。
醍醐がないとなれば、蘇だっていいではないか、と思い直し5年前くらいに東京・日本橋にある「アンテナショップ奈良まほろば館」で尋ねてみたところ、「開店当時は扱いましたが、今は.....」ということでお目にかかれなかった。こうなると、蘇さえも?高嶺の花になってくる。(今は販売している)
時を経て...JR奈良駅の駅ビルの中で見つけた。格調高い店の目立つところにドカンと置いてあるものだと思っていたら、レジの脇に小さな実物見本が置いてあった。
僅か4センチ立方ぐらいのキャラメル色の固形物が、ケースにはいったダイアモンドの指輪よろしく詰められていた。700円ぐらいだったと思う。
やっと手に入れた「蘇」。食べ方通りに薄く切って口に入れた。噛みしめると紛れもなく濃縮乳の味がして乳脂肪18%以上、乳固形分70%の成分表示にウンウン。あぁ、これはいつか北欧からのお土産にもらったキャラメル色のチーズ、スキクイーンの味に似ている。とは言っても、熟成されたスキクイーンの濃厚さには及ばないし、舌に触るザラザラ感は何だろう?いずれにしても、当時の人たちの舌を唸らせたであろうことは想像できるけれど、あっけなかった。
強い甘みや複雑な味に慣れた現代人にとって、アケビなどと同様に淡い甘味を手放しで喜べなくなってきている。私の舌もずいぶん生意気になっているのかなぁ、と気分は複雑だ。
先入観を引っ提げて口に入れる食べ物はうまさの定規が定まりにくく、正に杓子定規だ。が、それはソレ...。

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